かわたなガリレオ クラブ
科学教育支援ボランティアグループ
KAWATANA GALILEO CLUB

お知らせ
〇25.04.01 かわたなガリレオクラブ(KGC)は2025年度公益財団法人東京応化科学技術振興財団第20回「科学教育の普及・啓発助成」に採択されました。


     第2期KGC科学教室【理科の世界を広げよう】


クリスマス・レクチャー <研究者訪問講座>

12月20日(土) 第13回科学教室

《九州工業大学 科学実験講座 》


超伝導体による浮上実験

〜超伝導体と磁石はどう違うか?〜

     
 イギリスではクリスマスシーズンに子供たちへのプレゼントとして科学講座(クリスマス・レクチャー)が開かれてきました。マイケル・ファラデーが1860年に行ったクリスマス・レクチャーの内容は日本でも『ロウソクの科学』として出版されています。KGクラブでも九州工業大学大学院 教授 小田部 荘司 先生を講師にお迎えして、クリスマス・レクチャー「超伝導体による浮上実験」を波佐見町総合文化会館(ウェイブホール 11:00〜12:30)で開催します.
 本講座は九州工業大学出前講義事業と公益財団法人東京応化科学技術振興財団「科学教育の普及・啓発助成」の支援をいただいて実施します。
 
<超伝導について>
 近年、AIやデータセンター、電気自動車など、社会全体で電力消費が急増しています。こうした時代において、省エネや高効率な社会インフラの基礎技術として、超伝導は重要な役割を担っています。
 「磁石が浮く」実験を通して、摩擦や抵抗のない世界、そして電気抵抗ゼロという現象を体感できます。リニアモーターカーや量子コンピュータといった最先端技術の原点を学ぶことで、科学の面白さや不思議さ、理科の世界を広げる機会になります。
 【KGC受講生の皆さんへ】◎筆記用具を持参してください。費用負担はありません(無料)
 ◎欠席される場合には、KGC事務局宛にメールで連絡をお願いします。





KGCプログラムNo.2「もう少し深く学んでみよう」 <11月15日(土) 実施済>

第12回科学教室

《不思議な動きをする物体》



 これまで「飛ぶ物体」や「回転する物体」をテーマに科学教室を実施してきました。今回は、モーターやゴムなどの動力なしで、「不思議な動きをしながら動く物体」を工作してみよう。

 前半は、全体を左右にゆれ続けさせながら、トコトコと斜面を下りてくる物体(受動歩行物体)「トコトコくん」を工作し、坂道を歩かせてみよう。最先端の二足歩行ロボットも、こうした基礎研究からヒントを得て、モデル化やロボット設計法につなげてきました。
 後半は、球形ではないのに転がる物体「オロイド」をつくろう! ボールのように形が丸いものは、スムーズに転がり、サイコロのように角のあるものは止まってしまいます。ところが、この物体は、床の上を不思議な動きをしながらスムーズに転がっていくことから、転がり移動ロボットや複雑な地形でも歩き通すロボットの研究などにも使われます。
 もう一つ、2個のリングの重心の高さが常に一定で転がる「ツーサークルローラー」も工作してみよう。完成したら、実際にこれらを転がして不思議な動きを楽しもう。
 せっかくだから、工作物を利用して、物体の重心と回転の不思議について、ちょっぴり学んでみることにしよう。

【科学工作】トコトコくん、オロイド、ツーサークルローラー
【科学トピック】物体の重心と歩行,回転、イースター島モアイ像の歩行仮説と実験
【材料費】200円




不思議な動きをする物体






KGCプログラムNo.1「もう少し深く学んでみよう」<10月18日(土) 実施済>

第11回科学教室

《手作りCD分光器を使って光の秘密を解き明かそう》


 光の直進と屈折についての簡単な実験を終えたら、虹を閉じ込めたような不思議な箱を工作して、のぞいてみよう。その後、光の秘密を解き明かすために、CD分光器を工作して、太陽や電灯等の光を分光して、スペクトルのようすを観察してみよう。君たちが見ている太陽の光は、CD分光器で観察するとどのように見えるだろうか? スペクトルを確認し、その理由を学んだあとは、人工の光(蛍光灯など)も観察してみよう。観察したスペクトルは太陽と比べてどんな違いがあるだろうか? 光の3原色の実験もやってみよう。これらの実験をとおしてニュートンが見つけた光の秘密を見つけよう。 
 (分光は「光を分けること」、スペクトルとは「分けた結果見える光の帯」詳しくは第11回科学教室で)

【科学工作】分光シート万華鏡、CD分光器 ⇒ スペクトル観察
【演示実験】光の直進と屈折、三角プリズム、虹を作る実験、光の3原色、光の波長(直視分光器)
【科学トピック】ニュートンの光の研究とエピソード紹介
【材料費】200円




手作りCD分光器を使って光の秘密を解き明かそう





第3回科学教室
「3D万華鏡ラビリンス」
・科学工作
 ☆三角柱ビー玉万華鏡
 ☆空間充填万華鏡(3D万華鏡)
第4回科学教室
「化ける科学〜手に取って運べる水と様々なスライム」
・実験
 ☆手に取って運べる水
 ☆伸びるスライム・磁石スライム

第7回科学教室
「偏光板の世界T」

・偏光板を使って光弾性などの実験
・科学工作
☆「ブラック・ウォール」
☆「偏光板万華鏡」
KGC Note              

第1期KGC科学教室【基礎講座】


第10回科学教室「しゅぽしゅぽ」

 《科学の原理原則・イメージを知る楽しさを感じよう》をテーマに、「しゅぽしゅぽ」を実施しました。 講座では、予想を立て、結果を実験で確かめながら、段階を追って、テーマについて楽しく学ぶことができました。<9月27日(土) 実施済>

                                 



第9回科学教室 「よく回るコマをつくろう」

 今回は「よく回るコマ」を良いコマとして、いろいろな形をしたコマの重心を求め、心棒をさして回転させる実験をおこないました。トルクと重心について学んだあとは、どんな形をしていても、重心の位置に心棒を通すことができれば、コマになること、重心の位置やコマの形、コマの重さなども「良いコマ」の条件であることを、実験をとおして確認しました。

 工作したベンハムのコマは、白色と黒色だけで描いた模様が、コマを回すと、いろいろな色が見えてくる不思議なコマです。このように見える理由については、まだ完全には解明されていません。ニュートンのコマは、第11回科学教室(光の学習)の時にも再度取り上げることにします。<7月19日(土) 実施済>




《今回工作したCDこまに下記のデザインシートを装着して回転させると不思議な模様や見え方を体験できます》
〇ボストン大学理科数学教育センターの「プロジェクトLITE:実験を通じた光の探究」サイトでは、CDコマに装着できるように設計されたデザイン(こまの表面パターン)が12種類公開されています。(但し9,10はストロボ用なので今回は除きます)
PDFをダウンロードし印刷して切り取り、中心をペットボトルのふたの大きさに抜きとると、そのまま今回工作したCDコマの上に装着できます。回転させるとそれぞれ不思議な見え方を体験できます。(KGC事務局でも実際にやってみました)
番号1,2,3,4はベンハムのコマで、白黒なのに回転により彩度の低い赤、緑、青の外観を生み出します。
番号5,6は混ざり合って他の色を生成しますが、これは通常の色を混合する概念とは違っています。
番号7,8 のコマは、高速で回転させると実際には存在しないリングが見え「マッハバンド」(錯視)を体験できます。
番号11,12のコマはニュートンとマクスウェルが初めて用いたデザインです。高速回転させて白色を再現しようとしても、実際には灰色しか生成されません。




第8回科学教室 「床面スレスレを地面効果で飛ぶ物体」

 空飛ぶ船(地面効果翼機)は「地面効果」(水面では海面効果)で揚力増加と抵抗を減少させて、地表ないし水面から数十センチ〜数メートルほどの高度で航行する物体。自然界でも鳥の翼が地面や水面の近くで性能が高まることが知られています。
 人力のみで空を飛ぶ<鳥人間コンテスト>でも機体を海面スレスレで飛行させ、極限まで海面効果を利用し距離を稼いでいます。KGC受講生も地面効果や海面効果の事例、揚力について学んだ後に地面効果を体験してみました。<6月21日(土) 実施済>


第7回科学教室「偏光板で遊ぼう」

 <偏光板>は、あるひとつの方向に振動する光の成分だけを通過させるように作られていて、<偏光板>をテーマにすることで<波としての光>を学ぶことができます。
 2枚の偏光板の間に透明なプラスチックのスプーンを置くと、虹のような縞模様(しまもよう)が見えることも確認しました。この<光弾性>(こうだんせい)と称される現象は、物体のどの部分にどんな力が加わるかを調べる「光弾性試験」として、広く利用されています。
 製作した<偏光板万華鏡>は、セロハンテープが、光の振動の向きを変える働きがあり、どの程度向きが変わるのかは、光の色、テープの向き、厚みに左右され、偏光板を透過できる光により、部分的に様々な色が見える現象を利用しています。
 <ブラックウォール>は箱の中にある上下の偏光板の向きを90度に変えて、重なり部分が黒い壁のように見えるようにしています。
 偏光板がテレビやスマートフォンなどの液晶画面など、私たちの身近なところでも使用されていることも確認しました。<偏光板U>では、偏光を感じるミツバチの眼について取り上げます。<5月17日(土) 実施済>


第6回科学教室「飛ぶ種と飛び続ける物体」

 植物は子孫を残すため、種子を動物にくっつけたり、水や風を使って移動させています。それぞれ「動物散布」、「水散布」、 「風散布」とよばれていますが、全く受け身ではなく、種子は自然の力をうまく利用するために様々な工夫をしています。
 今回 は「風散布」を取り上げて、飛び方と種子のつくりやはたらきがどのように関係しているか、アルソミトラやフタバガキの種子 実物と種子模型を飛ばして飛び方を観察しました。皆さんが確認したように、アルソミトラの種子を手に取りそっと放すと、ゆ っくり落ちていきます。
 研究によれば、「アルソミトラの滑空中の揚力係数は0.35となり、飛行機の巡航中の値にほぼ一致」 (「タネは旅する」中西弘樹著 八坂書房)することから、飛ぶための理想的な形をした種子であることが分かります。
 この後< 生物模倣>について紹介し、アルソミトラをヒントにして、飛ぶ物体をデザインし、ScienceToyMakerのWalkalong Glider を参考にして実際に飛ばしてみました。(*揚力係数;翼や物体が空気の流れの中でどれだけ効率よく揚力を生み出せるかを表 す指標)<4月19日(土) 実施済>


2025年度工作体験講座「ビー玉転がし装置」

 「くまもと学びサポート」発案のビー玉転がし装置は、いつの時代でも子どもたちに人気のある工作です。ラッパ型のクルーンという装置でビー玉を転がすと、ビー玉がくるくると渦巻いて中心に向かって落ちていく単純な装置ですが、ゴールに標的を設定することで、各自オリジナルのピタゴラ装置として楽しむことができるからです。

 KGCでは3月に科学教室導入講座として、ビー玉転がし装置を工作しました。「クルーンの中で、ビー玉がすぐに中心に落ちないのはなぜか?」「だんだん内側に向かっていくのはなぜか?」など、工作をとおして<なぜ>を引き出す装置でもあります。さらに「スタートからゴールまで、身近にある材料を使って、完走するのにちょうど10秒かかるようにしてみよう」等、遊びの中に時間の要素を加えるだけで、創造性を育てる場にもなります。

 海外では、ビー玉チャレンジ<Marble Run Challenge>のように、STEM教育の一環として「ビー玉ができるだけ長く転がり続けるコース」を、子どもたちに設計・構築させ、ゆっくりと転がし続けるために、重力、摩擦、抗力を調べさせているところもあります。 (*「STEM教育」は「Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Mathematics(数学)」の頭文字を取った造語、これら理工系の知識を統合的に学ぶ教育))<2月15日(土) 実施済>





     2024年度 KGC科学教室から 試行実施


第5回科学教室「坂道を歩く物体」

 今回は「トコトコくん」を製作し、斜面を歩かせました。「トコトコくん」とは、モーターやゴムなどの動力は使わずに、2足歩行によって坂道をトコトコと下りてくる物体のことです。「トコトコくん」を、斜面に置くと、音を立てながら、ゆっくりと下りていきます。
 そのためには、「トコトコくん」が左右にゆれなければうまくいきません。斜面を歩行して下り続けるためには、絶えず全体が左右にゆれ続け、片足が空中にある間に、前に踏み出すことが必要だからです。うまくいくと「トコトコくん」が斜面を降り続ける間、位置エネルギーが運動エネルギーに変わり、ゆれも小さくならずに降りていきます。


第4回科学教室「手に取って運べる水と動くスライム」

 この世界は全てが何らかの物質によってできていて、化学はこれらの物質の性質や働きを知り化学反応によって、新しい物質を作り出す学問です。今回は身近な化学反応として「手に取って運べる水」と「スライム」にチャレンジしました。
 「手に取って運べる水」は、アルギン酸ナトリウムと乳酸カルシウムからつくりますが、この実験はダブリュオウホウ<Ooho>と称され、食べられる食品技術として知られています。後半はスライムに鉄粉を混ぜて、磁石を近づけ、「動くスライム」に挑戦しました。


 第3回科学教室「立方体万華鏡ラビリンス」

 立方体華鏡ラビリンスのオリジナルは 1974年ヤマザキミノリ氏により考案された「立方体万華鏡キューモス《CUMOS cubic cosmos scope since 1974》」です。佐賀県立宇宙科学館《ゆめぎんが》は立方体万華鏡の発案者ヤマザキミノリ氏とオリジナル立方体万華鏡を製作されていて、《カラフルな宇宙をイメージしたオリジナル立方体万華鏡》等、毎回素晴らしい作品を展示されています。
 第3回KGC科学教室では『ゆめぎんが立方体万華鏡』を参考にして工作にチャレンジしました。




第2回科学教室
「ニュートンも心ひかれた光の秘密〜虹を閉じ込めたような不思議な箱〜」



<理科の世界をひろげよう>


 

クリスマス・レクチャー
〜九州工業大学 科学実験講座〜

小学4年生〜中学1年生を対象にした科学実験講座、「超伝導体による浮上実験〜超伝導体と磁石はどう違うか? 〜」は、KGC会員以外の方も若干名受講可能です。受講料無料です。筆記用具だけ持参ください。

<テーマ>「超伝導体による浮上実験〜超伝導体と磁石はどう違うか?」
<講師紹介> 九州工業大学大学院 教授 小田部 荘司 先生
<開催場所> 波佐見町総合文化会館(ウェイブホール)
<開催日時> 2025年12月20日
<開催時間> 11:00〜12:30

 申し込み⇒KGCホームページ「お問い合わせ」欄 
 
 本講座は九州工業大学出前講義事業と公益財団法人東京応化科学技術振興財団「科学教育の普及・啓発助成」の支援をいただいて実施します。

書籍『目指せ!科学者4』の紹介

  KGC科学教室は公益財団法人東京応化科学技術振興財団「科学教育の普及・啓発助成事業」の支援をいただきながら活動しています。先日『目指せ!科学者4(発行・発売 株式会社北野書店)』を財団よりいただきました。
 
 子どもの笑顔が最高の報酬であり、<教えるのではなく「科学はおもしろい」と感じてもらいたい>の理念で長年にわたってボランティア活動されている団体の紹介や世界の最先端で研究されてる研究者や研究内容の紹介、研究室訪問、学生インタビュー等、理系をめざす青少年が具体的なイメージを持つことができる内容になっています。
 研究者インタビューでは「興味が持てることを一生懸命やること、それが一番ですね。…欠点があるけど、自分が好きなところ、とがったところをどんどん伸ばすと、へこんでいる欠点が隠れちゃんですよ。本当に好きなことを、人の目を気にせずとことんやってほしいと思います。(研究者 井上晴夫東京都立大学特別先導教授)」など、青少年への温かく熱いメッセージにふれながら、研究者になるために大切なことを学ぶことができます。

書籍は、(株)北野書店さんのサイトで購入できるほか、Amazonなどのサイトからも購入できます。